魚梁瀬森林鉄道・17号隧道

 
昭和28年応急修正「馬路」(1:50,000地形図)

全長49.9km(本線のみ)の魚梁瀬森林鉄道には現時点の調査によれば、 少なくとも17本の隧道が存在していたようである。 この中には魚梁瀬林鉄を廃止に追い込んだ魚梁瀬ダムによって、 湖底深くに沈んだ物も少なくない。
さすがにダム堤体〜旧魚梁瀬集落間の探索は絶望的だろうが、 林鉄本線の終点であった石仙付近(ダムから北に約5km)まで遡れば渇水期には 林鉄の痕跡が姿を現す可能性もありそうだ。

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A地点から丸山台地と魚梁瀬大橋を見る。

さて、今年も四国地方は渇水年である。
とは言え、この時期を逃すと水位が回復してしまう可能性もあるので、 本格的な梅雨入り前(6/16)に探索をする事にした。 生憎、魚梁瀬貯水池の水位は思ったほど低くなく、 以前東川隧道を探索した時の方がまだ幾分水量が少なかった。

魚梁瀬ダムは発電専用ダムのためか貯水率を公開しているwebサイトは存在しないようです。
今後、ダムの水位が大きく下がっている状態を見られた方はお知らせ下さると嬉しいです。

 
魚梁瀬小中学校跡

旧魚梁瀬跡。眼下に見える建物の基礎は山腹にあった魚梁瀬小中学校跡で、 林鉄や集落は遥か谷底に存在していた。 魚梁瀬停車場跡は貯水率が0%近くにまでならないと、姿を見せる事はないと言われている。

 
A地点 石仙へは県道54号線から県道370号線へ

   
15号隧道跡(西川橋下) 16号隧道跡

魚梁瀬〜石仙間の3隧道の内、下流の2つはやはり、この水位では見えなかった。
とは言え、それぞれの隧道が貫いていたであろう尾根は確認することは出来、 特に16号隧道の方はもう一歩で浮上といった感じである。
※ここでは15号〜17号という名称を使ってますが、 魚梁瀬林鉄には地形図に載らなかった小隧道も存在していた可能性も高く、 その場合は数字は少しズレる事になります。
 
石仙隧道 千本山側坑口
昭和38年竣工 延長90.0m 幅員3.1m 高さ3.8m

林鉄は奈半利川に沿って大きく蛇行していたが、 付け替え道路は長さ100mに満たない石仙隧道で約1.5kmもショートカットしている。

 
B地点より石仙駅跡を見る。

石仙駅(向かって写真の広場右側)は大正8年の開通以来、 魚梁瀬森林鉄道本線の終点として林鉄が廃止になるまで利用された。 ここから奥地へは西川、中川事業所への支線(地図上では隧道は存在しない)があり、 駅にはその拠点として機関庫や、木材を積上げておく土場(石仙土場)、 製材所(向かって写真の広場左側)が設けられていた。
目指す最後の隧道はこの写真で見える範囲、 石仙駅の入口に存在していたはずである。

 
B地点から河原に降りる

本来、土場跡の河原へ降りる階段が存在していたようなのだが、 近年の台風被害でほぼ完全に流失してしまっている。
   
石仙駅(森林鉄道館展示の写真) 左の写真とほぼ同位置。

往時の賑わいを偲ぶ人工物は何もなく、ただ寂しさを誘う広大な広場が残るのみ。 そして、それさえ時期によっては完全に水中に没してしまうのだ。
 

これが間違いなく本線最後の隧道が貫いていたであろうと思われる尾根だが、 隧道どころか周囲には林鉄の路盤跡さえ見つからない。 絶望的か…。

 

いや、あれは!!
諦めかけたその時、石組みの何かを発見!

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