国道56号線・須崎隧道と新須崎トンネル

 

須崎道路は慢性的な渋滞著しい須崎市街の国道56号線を迂回する、 自動車専用道路と一般道路からなる全長5.1kmのバイパス道路である。 昭和51年に事業化、平成4年に建設が始まり、 数回の暫定供用を経て平成21年3月29日に全線が開通した。
今回のレポでは旧国道に存在する「須崎隧道」(前編)と、暫定的に一般道として供用し 全線開通に伴い自専道になった「新須崎トンネル」(後編)の移り変わりの様子をメインに紹介したい。

1976年:須崎道路事業着手
1992年:須崎道路着工
1998年3月26日:新須崎トンネル(新荘川橋東詰出入口〜池ノ内、L=1.0km)が一般道路として暫定供用
2002年3月23日:池ノ内〜吾桑郷(L=4.1km)が一般道路として暫定供用
2007年12月21日:一般道路の新須崎(かわうそ)トンネルが開通
2009年1月10日:一般道路の城山トンネルが開通し一般道路全線開通
2009年3月29日:自動車専用道路全線開通

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[A地点] 下分甲交差点
   
2009年4月19日撮影 2000年7月30日撮影

須崎道路の一般道路部分は国道197号線との丁字路交差点だった下分甲交差点から始まる。 須崎道路(かわうそトンネル)の開通により国道56号線は下分甲交差点を直進出来るようになったが、 訪問時には右折する旧道の方も青看では国道表示のままになっていた(行き先は須崎市街)。 ここから須崎市役所まで約1.5kmのバイパスは昭和50年代の地図に計画線として載っているので、 開通までに時間はかかったがルートは早くから決定していたようだ。
1998年3月から2007年12月までの約10年間は、 並行する自動車専用道路の新須崎トンネルが一般道路として暫定供用されバイパスとして機能していた。
   
かわうそトンネル 中村側坑口(2008年2月9日撮影) 左の写真と同位置(2004年6月22日撮影)

2004年の時点では「かわうそトンネル」の工事はまだ始まっておらず 建設予定地にはJAが建っていた。 ちなみに「道の駅かわうその里すさき」の敷地も元々はJAの集荷場だったが、 新須崎トンネルの暫定供用に合わせて道の駅が建設されている。
   
かわうそトンネルと新須崎トンネル
(2009年4月19日撮影)
かわうそトンネルと新須崎トンネル
(2006年6月16日撮影)

2006年に通り掛かった時にはJAの建物は撤去され道の形が殆ど出来上がっていた。 新道開通に伴う下分甲交差点の拡幅により道の駅の駐車場の一部が撤去され、 代替として交差点北側に第2駐車場が造られた。 このお陰で道の駅の駐車場の混雑がより一層ひどくなった。
 
建設中のかわうそトンネル(2006年6月16日撮影)


 
A地点から旧国道を見る(2009年4月19日撮影)

旧国道の入口には「↑高知37km、土佐市22km」の青看が残っていた。 この青看と全く同じ物が「かわうそトンネル」の前にも建っているので、 距離はどちらを通っても殆ど同じなんだろう。先頭で信号待ちをしているのは梼原行きのバス。
   
B地点(2006年6月16日撮影)
須崎道路(自専道)から下分甲交差点を見る
B地点(2004年6月22日撮影)
須崎道路(自専道)から高知方面(旧道)を見る

旧国道を跨ぐ須崎道路の跨道橋の上から過去に何度か写真を撮っていたが、 自専道になってしまったので同位置からの撮影は不可能になった。
 
C地点 須崎市新荘(2009年4月19日撮影)

かつては大渋滞が頻繁に起こっていた旧国道も須崎道路の暫定供用の度に交通量を減らし、 今回の全線開通によって決定的に交通量が少なくなった。 今はまだ国道標識も残っているが、 バイパスが全通している以上は国道から外れるのも時間の問題だと思われる。
   
D地点 西町2交差点(2009年4月19日撮影) 2009年4月19日撮影

下分甲交差点から400mほどで旧国道は再び直角交差点を曲がって進路を北に変えている。 直進は須崎隧道が開通する以前の旧道で、須崎市の古くからの商店街を通っている。 青看では直進の旧道は県道313号線(須崎港線)と表示されているが、 実際にはどの地図を見ても県道にはなっていないので青看のミスなんだろう。
 
D地点
西町2交差点から須崎隧道を見る(2009年4月19日撮影)

須崎道路開通前は須崎隧道を挟んだ西町2交差点から西糺交差点までの間の流れが特に悪く、 隧道内も上下線共に渋滞の車列が詰まっている状態だった。
須崎市のサイトに昭和35年の須崎隧道の写真が載ってますよ。
   
須崎隧道 中村側坑口
(2006年6月16日撮影)
中村側扁額
(2006年6月16日撮影)

須崎隧道は昭和29年に竣工した延長115m、幅5.5m、高さ3.8mの小さなバイパストンネルだ。 竣工前年の昭和28年に中村街道が「県道高知中村線」から「2級国道高知松山線」に昇格しており、 この事が須崎隧道建設に何らかの影響を与えているのかもしれない。
戦後間もなく建設された隧道の為、 大型車同士の離合は不可能であり近年は国道56号の大きなボトルネックになっていた。 平成10年に新須崎トンネルが暫定開通した事で状況は多少は改善したが、 本格的に交通量が新道に移ったのは平成14年に池ノ内〜吾桑郷間が開通してからである。
 
須崎歩道トンネル高知側坑口
昭和62年6月竣工、延長145.5m、幅2.0m、高さ2.5m

街中の狭小隧道なのでもちろん歩道トンネルも建設されている。 歩道トンネルの方もかなり交通量が多いので、 歩道トンネル開通直前頃の須崎隧道の走行環境の劣悪さは相当の物だっただろう。
   
須崎隧道 高知側坑口
(2006年6月16日撮影)
高知側扁額
(2006年6月16日撮影)


 
須崎隧道から高知方面を見る(2009年4月19日撮影)


 
E地点 県道310号線との交差点(2009年4月19日撮影)

平成10年〜14年までの間、暫定的に新須崎トンネルと国道を結んでいた県道310号線との交差点。 この県道は現在は須崎市街中心部から須崎道路(一般道)と須崎中央インターへの連絡道路になっている。
   
F地点 新旧国道の分岐点
(2009年4月19日撮影)
F地点から須崎道路(一般道)の高知方面を見る
(2009年4月19日撮影)

旧国道は須崎道路(自専道)の「お馬トンネル」手前の高架下で須崎道路(一般道)と合流する。
2002年3月23日に池ノ内〜吾桑郷間(L=4.1km)が開通した時は 暫定的に自専道の高架橋と「お馬トンネル」を一般道として使用していたので、 この新旧分岐点は2009年1月10日に開通したばかりの新しい交差点だ。 少しややこしいが、須崎道路(一般道)はこの先200mだけ旧道を拡幅し、 須崎警察署前から新たに建設した城山トンネルを抜けて、 再び自専道の高架の下を並行する事になる。
 
須崎道路地図(赤線が一般道、青線が自専道)

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